アスベスト悪徳業者には気をつけて
アスベスト除去工事は年々増加し、一般化しているものの、まだまだ特殊性が高い工事のひとつです。そのため、多くの方が工事の「相場感」や概要をご存じないまま業者を選定されています。 もちろん、多くの業者が適正な価格で安全な工事を施工するため心血を注いでいます。ですがその一方で、悪徳な業者が不正な価格提示や不適切な工事を行っていることも事実です。 悪徳業者に作業を依頼することでトラブルが起こったり、最悪の場合責任問題に問われることがあります。 悪徳業者にだまされることがないよう、発注業者選定には細心の注意をはらって下さい。
悪徳な不法投棄業者
「破格値でアスベストを引き取ります」という業者には注意が必要です。 アスベストは処理に際し最新の注意と厳重な梱包が必要で、異様に安い価格でアスベスト引き取りを行う業者は不法投棄業者である可能性が高いのです。 それらの業者にアスベスト引き取りを依頼すると、不法投棄を行うなど、環境破壊に繋がる行為を行うことがあります。また、安い見積もりを提示してから、別途料金として多額の金銭を要求する場合もあります。 その他にも、産廃処理について適正な対価を負担していなかった場合は、廃棄物の除去費用を負担する責任を問われるなど、様々な問題を引き起こすことになります。
悪徳な違法解体業者
2013年に「大気汚染防止法」の改正案が閣議決定し、国会に提出されました。改正のポイントはふたつです。 ひとつは、「解体等工事」実施の届け出義務者を工事施行者から発注者に変更し、発注者責任を明確化する。また、「解体等工事」の受注者に対し、石綿使用の有無の事前調査実施と、発注者への調査結果などの説明を義務付ける。 もうひとつは、都道府県の立ち入り検査権限を強化。立ち入り検査の対象に「解体等工事」に関わる建築物などを追加する。 つまり、もし違法な解体業者に発注をし、解体工事でアスベストを飛散させた場合、発注者であるあなたに責任が課せられるのです。
安すぎる業者
工事を依頼するにあたり、相見積もりをとられる企業様も多いかと思います。その際他社の相場感より明らかに低価格な業者には注意が必要です。 アスベスト除去工事には知識と経験があるスタッフの確保、適切な装備、施工に関わる備品、施工に際する調査費用など、避けて通れないコストがあります。ですので、これ以上は値下げできないというラインが必ず存在するのです。 「他社の見積もりの半額でできる」という解体業者は、高い確率で「悪徳業者」「違法解体業者」「不法投棄業者」であると言えます。 悪徳・不法業者の被害に合わないよう、業者選定は綿密に行う必要があります。